苧麻絣VOL.2

苧麻絣VOL.2

先日のブログに引き続き、本日も苧麻絣のプロダクトについてお話ししたいと思います。

100年も前に作られた苧麻の生地。
日本では着物を仕立てる為に使われていた生地です。

当時の生地は、糸一本一本が本藍染で染められており深いインディゴ染めの生地に。
細かい柄はプリントではなく絣と呼ばれる模様。これも手作業で行なっていきます。

途方もない手間がかかって生まれる日本の伝統的な苧麻の絣。

日本の職人の技術がいかに素晴らしいかが、実際に触れるとよくわかります。

実は、生地がロール等で見つかるわけではなく、一枚一枚の着物を丁寧に解いていき一つの生地にしていきます。
この工程は3時間程かかるそうで...一着のジャケットを作る前に、まずは着物を解いていく工程があるのです。

苧麻とはリネンの一種ですが、その生地はしっかりとしたハリと独特な光沢感があります。

藍染の深いインディゴと絣の生地は、どこか親しみがあり見ていて心が落ち着く...
日本の伝統的な生地を大切に着てみたい!と思わせてくれる魅力がこの生地にはあります。

洋服は長く着ていけば、もちろん経年変化していきどこか破れたりしてしまう事もあります。

古い日本のボロなどを見るとパッチワークになっていたり、ハンドステッチで直されていたりと、その洋服の歴史を感じる瞬間があります。

ボロボロに擦り切れるまで着られた洋服は、何故か愛着が湧いてしまい、いつしかそれがその洋服の持つ魅力をさらに引き上げているのではないかと感じます。

今回、ANATOMICA KYOTO限定で製作している”苧麻絣 ARTHUR"も、どこか破れては直して大切に着続けていき、気付けば自分だけの一着になっている。

それこそ本当の意味でのヴィンテージなのかもしれない...

宇佐見氏から直接お話を聞き、自分もこの苧麻絣のプロダクトを、大切に愛用したいと思いました。

是非一度、直接この生地に触れてみてください。

ANATOMICA KYOTO
TAKUMI